8月31日(月)放送分

南三陸町 志津川高校
及川 拓海さん・木下 巧大さんへのインタビュー
安東 理紗アナウンサー 取材リポート

防災に関心を持ち日々学習に励む志津川高校3年の及川
拓海さんと2年の木下巧大さんにお話を伺いました。2
人は今年3月、高校生では初めて宮城県の防災指導員に
認定されました。2009年に制定された県の防災指導
員制度。現在7451人の指導員が活動中です。2人が
指導員を目指したきっかけは、今年1月に開催された
「防災ジュニアリーダー養成研修会」に学校代表で参加
したことでした。元々、学校の「防災クラブ」に所属し
地元の消防士などから地域の防災に関する話を聞いてい
た2人。全国各地の高校生との情報交換を通して、刺激
を受け、指導員になることへの興味と関心を深めていき
ました。今、意識して活動しているのは「自宅での防災
対策」。食料の備蓄はあるものの、1週間継続して生活
をしていけるかなど、より高い防災意識の醸成や、同じ
世代の活動者を増やしていくための取り組みなど、今後
10年単位での取り組みを考え始めているそうです。
そして、東日本大震災を経験している子供たちが少なく
なっている状況の下、より高い使命感を持って防災に
向き合っていきたいと話してくれました。2人の眼差し
とその言葉に、地域の生活を守る力強さと逞しさを感じ
ることが出来ました。

石巻市 プレイングユニット的戯(てきぎ)
都甲 マリ子さんへのインタビュー
古野 真也アナウンサー 取材レポート

石巻市を拠点に、地域の人達と共に不定期で劇を行って
いる「プレイングユニット的戯」代表、都甲マリ子さん
にお話を伺いました。的戯の最初の公演は2007年。
その後、2011年と2014年に主に東北地方で公演
を重ね、今回、バーチャルリアリティー(VR)専用の
ゴーグルを付けて観る演劇を初めて行いました。演題は
仮設住宅に住む男女2人の話。演じたのは都甲さんと、
福島県伊達市在住の俳優・佐藤隆太さん。新型コロナウ
イルス感染拡大の中「3つの密」を避けながら、東北を
まとめられる話を伝えてたいとの思いで自ら台本を執筆
し、演じました。実は都甲さんは東京都の出身。東日本
大震災の発生後、津波で被災した石巻市で半年間、住み
込みでボランティア活動を行った後、生活の拠点を石巻
市に移し仕事をしながら演劇活動を続けています。都甲
さんの作品の中心は、復興の最中で感じたことや思いな
がらも声に出せなかったことが中心。見た人の捉え方、
感じ方は様々ですが、作品のどこかで共感や理解しても
らえるところがあれば、演じた意味ややりがいを感じら
れると話してくれました。新型コロナウイルスの感染拡
大はありますが、被災地で生きる人達の胸の内を代弁す
るべく、演じる工夫を続けながら、多くの人に観劇して
もらいたいと話してくれました。

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