2月1日(月)放送分

仙台市宮城野区 
龍これはうまい 新保敏見さん
長南昭弘ディレクター 取材リポート

宮城野区榴ヶ岡で20年以上たこ焼きのお店を営む新保敏見さんを取材しました。お店の名前は「龍(ロン)これはうまい」。福島県二本松市で生まれた新保さんは、タクシーの運転手や飲食店での勤務を経て、21年前、「龍これはうまい」を開きました。開店時間のおよそ1時間前から仕込みを始めた神保さんに、お店についてお話を伺いました。たこ焼きは20種類ものトッピングがあったり、たこ焼き以外にも焼きそばなどがメニューにあります。お店の中には、かつて来店したお客さんの写真がたくさん貼られていました。当時学生だった女性が、お母さんになった今でもお店に足を運んでいるという話を伺い、長年多くの方から愛されているお店なのだなと感じました。
東日本大震災の時は、移動中の車の中でした。幸いにも水道やガスが使えたこと、仕入れがあったことなどがあり、震災から3日後にはお店を開けました。大変な状況でしたが、あたたかい食べ物が少ないことを実感したため、お店の再開を決めたといいます。
取材中にも続々とお客さんが来て、いろんなトッピングを楽しみに、たこ焼きを買っていきました。美味しいとの噂を聞きつけて買いに来た人、懐かしの味を求めてわざわざ買いに来た人、前回売り切れてしまったので楽しみに買いに来た人。新保さんはお客さんに対して「おかえり」と声をかけたり、逆にどのお客さんも新保さんとのおしゃべりを楽しんでいました。年齢層も目的も様々なお客さんと、たこ焼きをかけ橋に繋がっているのではないかと感じました。こうした人とのつながりは、災害が起きた時にお互い支えあえる大切ものになります。「龍これはうまい」は、今後の地域づくりや人間関係が希薄となりつつある都市部における「防災」への取り組みを考える上で、人と人をつなぐ大切な拠点の役割を果たしていくと思いました。

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