5月17日(月)放送分

東松島市 空の駅プロジェクト代表 武田文子さん
伊藤晋平アナウンサー 取材リポート

東松島市小野駅前にある「空の駅」では、靴下を使って作られたぬいぐるみ・ソックスモンキーの「おのくん」が販売されています。
元々は、東松島市の小野駅前仮設住宅で暮らす方々が制作をはじめ、訪れた人々が「里親」となって引き取り、全国的に広がりも見せました。
この「おのくん」づくりの先頭に立ったのが武田さんです。
武田さんは元々、周囲との交流が少ないタイプだったそうですが、震災後東松島をしっかりと見てほしいという気持ちから、仮設住宅で暮らす方々に声をかけ、制作をスタートさせます。
震災後に入った避難所で、周囲の人が同じ被災者であるにもかかわらず、あたたかくしてくれたことで、自分にもできることが何かあるのではと考えるようになったそうです。
おのくん制作以外にも、武田さんは避難所で暮らす他の人に食事を作るなど、休みなく精力的に活動されていましたが、それは震災について振り返ることから離れ、気を紛らわしたかったからだと話していました。
「おのくん」を通じて徐々に前向きになれた武田さんは、携わってくれた多くの人に感謝しているといいます。里親として「おのくん」を持ち帰った人も、東松島とのつながりを得ることができます。「おのくん」が果たした役割の大きさを改めて実感しました。

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