8月22日(月)放送分

石巻市 一般社団法人イシノマキファーム 代表理事 高橋由佳さん
伊藤晋平アナウンサー 取材リポート

先月7月18日に、石巻市中心部にあった映画館、日活パール劇場に整備した醸造所で手掛けたクラフトビールが完成し、お披露目イベントが行われた。
2016年8月に設立されたイシノマキファームでは、2017年からビールの原料となるホップの栽培を始めた。ビールの生産は岩手県の会社に委託してきたが、自前の醸造所が完成しビールの生産ができるようになった。
震災で耕作放棄地となった土地をグリーンカーテンにし、活性化を図りたいという思いから始まったホップ栽培。ホップといえばビール、とのことでビールを生産。震災でエールをもらい、今度は新しい風を巻き起こしてエールを送りたい、という気持ちを込め「巻風エール」と名付けた。
2021年の年明け、石巻市の中心地にあった映画館「日活パール劇場」が売られていると聞いた。見学した際、「解体するかも」と聞いた高橋さんは、古き良きものを継承していくのも大切なまちづくりだと思い、建物の購入を決意。栽培したホップを自分たちの手でビールにする拠点を作った。クラフトビールは若い人向けかと思っていたが、実際に販売を始めると高齢の方からの反応も多かった。
そして今回、農地と醸造所が近くなったことにより、フレッシュホップが醸造できるようになった。
今後は震災で閑散としてしまった場所に明かりを灯し、様々な方が訪ねてくれるような場所にしたい、ハブ拠点として交流できるまちづくりに寄与したいと語った。

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