TBC気象台日誌

初霜や初氷よりも先に初雪を観測!

テレビ局内ではこの時期、いつも以上に天気の動向に注目しています。それは、初冠雪や初霜、初氷、初雪、それに初積雪といった現象が起こるため。気温が上がってしまうと映像を撮ることができないケースが多いので、仙台管区気象台から正式な発表があるよりも前に、カメラマンが早朝から撮影に出かけたりして対応しています。

初霜→初氷→初雪の順番で観測されるのが通常で、仙台の平年日はそれぞれ、初霜が11月10日、初氷が11月21日、初雪が11月24日となっています。しかし、今シーズンは順番を飛び越していきなり、今月11日に初雪を観測。平年より13日も早く、1926年の統計開始以来、4番目に早い初雪となりました。

ここ最近、仙台の初霜は12月にずれ込む年が多くなっています。温暖化とともに、この背景にあるとみられるのが、都市化の進行による「乾燥化」。霜は空気中の水蒸気が冷やされることで降りますが、アスファルトに覆われる地面の面積が増えると水蒸気は少なくなってしまい、霜はできにくくなってしまいます。昨シーズンは初霜よりも先に初積雪が観測されたため、仙台の初霜は統計が始まって以来初めて、「欠測」となりました。今後、こうしたことが増えていくかもしれません。

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