TBC気象台日誌

記録的大雪となった要因は?

2月8日天気図
【2月8日午後9時の天気図】
低気圧が関東の南で988ヘクトパスカルと発達。
強い寒気が居座っていたことに加え、
北海道の東にある高気圧から冷たい風が流れ込んだことで気温は低下。
降った雪がそのまま積もるような状況となった。

本州の南岸を発達しながら進んだ低気圧の影響で、宮城県内は8日昼前から9日朝にかけて湿った雪が降り続き、記録的な大雪となりました。主な地点の最深積雪は次の通りです。

○ 大崎市古川 44センチ(観測史上3位)
 ○ 石巻 38センチ(観測史上2位、35センチ以上の積雪は91年ぶり
 ○ 仙台 35センチ(観測史上3位、35センチ以上の積雪は78年ぶり
 ○ 白石 32センチ(観測史上1位タイ)

今回のように、本州の南岸を進む低気圧「南岸低気圧」は、太平洋沿岸に大雪をもたらすことで知られています。低気圧に向かって暖かな風が流れ込んでいるため、水分を多く含んだ積もりにくい雪となるケースが多いのですが、今回は寒気が強すぎて気温が低く経過したこともあり、まさにドカ雪となりました。
 仙台や石巻などでは低気圧接近前の積雪は0センチでしたから、ある程度の積雪があったところにこの雪が降り積もっていれば、観測史上最大となっていた可能性があります。ちなみに、これまでの積雪の記録は仙台で41センチ(1936年2月9日)、石巻で43センチ(1923年2月17日)となっています。

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