10月23日(月)放送

亘理町農業法人グリーンキューブ(株) 高橋久志さん
佐々木淳吾アナウンサー取材リポート

亘理のイメージは、というとイチゴ、あと何かありますか?と話す高橋さんは、現在亘理町で農業法人グリーンキューブ(株)を経営しています。震災で農家をやめる人がいる中、イチゴ農家からコメ農家に舵を切り、除塩した田んぼで震災後翌年からコメをつくりを再開しました。農業を続けるなら規模を大きくしようと農業法人を設立し、ニンニクまで手を広げます。
ニンニクは中国の自国消費が多くなり、輸出される量が減少してきました。ここ1~2年で新潟、栃木でも栽培が盛んになり亘理町の気候にあっていることから栽培を始めましたが、栽培しはじめると土壌改良や水分補給が大変なことがわかります。
しかし、もうからないといわれている畑で、高値取引が期待できるニンニクに、今後の期待が高くなります。ゆくゆくは、亘理町と言ったら「イチゴ」「ニンニク」といわれるまでに成長させたいと話します。
そして今は「田んぼ」需要の多さと「畑」需要の低さの差に頭を悩ませますが、利用していない畑をなんとかアイディア勝負で活用させていきたいと願っています。家庭菜園でも、週末菜園でもきっかけにはこだわらず、亘理町の空いている畑を何とかしようと知恵を絞ります。最終的には、亘理町のあまっている農地をみんなに使ってもらい、たくさんの人が町に来るような仕組みづくりをしたいと思っています。「農業には十分な将来性がある」、このチャレンジ精神にあふれる高橋さんの今後が楽しみです。


多賀城市 とんかつとんちん館 桜井一欽さん
伊藤晋平アナウンサー取材リポート

震災から6年半が経過し、今も多賀城でとんかつ屋を営む桜井さんは、多賀城の出身で震災後もお店を再開し多賀城の街に賑わいを取り戻したいと一生懸命考え行動されている方です。震災当時は他のお店よりも再開が早かったとはいえいつも不安を抱えながら仕事をしていたそうです。周囲のお店が震災前の通りにまた再開してくれるという希望を持ちながらの経営です。
自分自身のお店が軌道にのってはいるものの、多賀城市内の賑わいは果たしてどうなのか、現状に疑問を感じた日もあったそうです。
街は時間の経過とともに復興していきましたが、震災を伝えていく必要性も感じています。生まれ育った多賀城の街にいつ賑わいが戻るのか、一度足を運んでくれた人がもう一度来てもらえるようになるにはどうしたらよいのか、試行錯誤していますが、思いはひとつ「食べに来てくれた人が笑顔になれる場所に」その目標に向けて、今も多賀城で営業を続けます。

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