4月16日(月)放送

石巻市北上町十三浜 佐藤清吾さん
藤沢智子アナウンサー取材リポート

震災直後に、宮城県漁協十三浜支所の運営委員長として浜の復興に尽力してきた佐藤さんは長年、仮設住宅暮らしをしてきましたが、去年の6月に大室の高台移転地に自宅を自立再建しました。佐藤さんの思う震災7年…いつの間にか、あっという間に過ぎていった7年でした。
大きな工事が優先され、高台移転地の整備が遅れたように思えます。その間に周辺では自立再建が進み、安住の地、終の棲家が完成し、これから未来へ向けてての暮らしが始まりました。しかし買い物をするにも車がないと不便な場所に移転地が整備され、今後自動車免許の返納などを考えると不安な面もあります。地区の集会が催される「地域の拠点」がなくなり、コミュニティの再生を目指して「地区の未来を考える会」をつくり町へ要望書を届けたこともありました。
大室の高台移転地は大室浜と相川浜の中間くらいにあり現在30世帯ほどが生活しています。地域の意見が行政へ届き「相川コミュニティセンター」が設立され4月3日に開所式が行われました。住民の方々のレクリエーションの場、コミュニケーションをとる場、憩いの場として大活躍しています。大事な「大室南部神楽」も練習場所でもあります。地域にとってなくてはならない施設となっているコミュニティセンターは、地域の活性化に今後役立っていくでしょう。

南三陸町歌津 南三陸ミシン工房 熊谷安利さん
林田悟志アナウンサー取材リポート

2013年3月設立の「南三陸ミシン工房」は、東日本大震災で被災した女性たちを支援するために生まれた「ミシンでお仕事プロジェクト」が軸となり、2013年春にNPO法人化、工房が完成しました。熊谷さんにとっても設立5年はあっという間でいろいろな人との出会いがあって規模が大きくなりました。「被災してかわいそう」ではなく「商品が可愛いから、欲しいから」注文してもらう、というスタイルが地につき今があるといいます。「心がこもった丁寧な仕事である」のが今までに定着した1番の理由であることが、人気の秘密だといいます。
仕事場で設立当初から縫製をしている高橋かつ子さんも「激しく町は変化しているが、工房の志は変わらず丁寧に作ることを大事にしている」と仕事に対しての志が高く、気持ちを込めた製品づくりは今も変わらないと話してくれました。
人気ゆるきゃらの「ふなっしー」もこちら南三陸ミシン工房での制作です、制作した商品をひとつひとつ検品して、質の高い製品クオリティを保っているためここまで工房が継続してきました。今は、メンバーが地元を離れたこともあり縫い手不足…商品の需要があっても「担い手不足」が課題ですが、今後も工房に興味をもってもらえたら、と話してくれました。

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