11月12日(月)放送

山元町 みんなのとしょかん山元 菊池慎一郎さん
小笠原遥アナウンサー取材リポート

今回取材したのは、山元町の菊池慎一郎さん(70)です。菊池さんは震災で被災した山元町の花釜地区で「みんなのとしょかん」の館長を勤めています。この【みんなのとしょかん】は今年で設立6年目。今年6月にもともとあった場所から200m離れた場所に移設しました。新たな場所の敷地は、趣旨に賛同した元住民が被災した住宅の跡地を寄贈、現在プレハブで運営しています。
地域の自治会で、何気ない話をきっかけに【みんなのとしょかん】が生まれ、現在1万5千冊が貯蔵されています。狭い場所での運営のため、3,000冊だけがプレハブ内にあるとのことです。これまでの運営はずっと、地域住民10人のボランティア、当番制で行なわれていて、管理しているボランティアの方々の呼び名はG7(おじいさんが7人)、バーテン(おばあさんが10人)(笑)です。
60歳以上の方々ばかりなので「電子図書」などの運営の仕方がわからない、若者不足など運営には問題点もあります。
毎年3月11日に行われる行事「追悼の夜 あなたを、あの時を忘れない」は、みんなのとしょかんの大切な行事。。。プレハブ前に竹灯籠や絵灯籠や陶製の地蔵を並べ、亡くなった人たちの鎮魂を祈ります。広報活動や今後のためにも、菊池さんは若者のボランティアを切に望んでいます。気になった方は、一度ボランティアで参加してみるのはいかがでしょうか。

NPO法人 アスヘノキボウ インターン生 川瀬由紀子さん
伊藤晋平アナウンサー取材リポート

京都大学の学生、川瀬由紀子さんは大学で国際教養を学び高校時代を含めボランティアで何度も東北を訪れています。大学生活も終盤になり、就職活動を考える中で今回、大学を休学して女川町にやってきました。親せきが宮城県松島市野蒜地区にいらっしゃったご縁もあり、小さいころから宮城県には遊びに来ていたそうです。
川瀬さんが中学3年生の時に東日本大震災が発生、親せきのおじさんといとこ2人が震災の津波の犠牲になりました。京都で震災のニュースを見聞きした川瀬さんは、そのすざましさの記憶、親せきの方々との思いが原動力となってボランティアを始め、現在も継続的に宮城県へ訪れています。この宮城県で何があったのか知りたい、という思いが川瀬さんを動かし、その中で出会った人たちとの交流から東北に魅力を感じて足を運んでいます。
女川町でのインターンは来年2月まで続きます。女川で、街の魅力を知り、その土地の人たちと心を通わせて今後数カ月を過ごします。その間、女川の復興の裏側をじっくり見て「震災復興」のスピード感、歩みを感じたいと話してくれました。

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