1月6日(月)放送

仙台市若林区荒井 農家 平松希望さん
伊藤晋平アナウンサー取材リポート

仙台市若林区の農家、平松希望さんです。東北大学卒業後、仙台市内で就農に向けた研修期間に入り、その後独立、農家として3年目となった2019年を振り返ります。
2019年は、平松さんにとって大きな一歩を踏み出した年、仙台荒浜地区の集団移転跡地の事業候補者に応募、0.9ヘクタールを借り受けることになりました。借り受ける場所は震災遺構である荒浜小学校のすぐそばで、第3次募集で応募に踏み切りました。応募するにあたって不安や悩み、葛藤がありました。もともとは住宅地だった場所ですので、土つくりからのスタートです。まずは花を植えてのスタート、花を育てていくことで農業に適した土に変化させます。借入期間は20年。新たな場所でのチャレンジが始まります。「自分自身が農家として、ちゃんと採算がとれるよう事業計画を練って協力者・事業者としっかりやっていきたいです」、という言葉からは力強さが感じられました。まずは震災遺構のそばにきれいな花が咲いて、その後農地として適した土を育てていく…。2020年は新たな1歩となりそうです。

3.11みやぎホットライン「3.11伝承ロード推進機構」
根本宜彦アナウンサー取材リポート

今年2020年は、東日本大震災から丸9年、10年目になります。それを前に震災の教訓、記憶を伝承するための「気仙沼市東日本大震災遺構・伝承館」が整備されました。気仙沼向陽高校の旧校舎は、去年3月から一般公開、震災復興祈念公園は今年秋に全面開園の予定です。
「3.11伝承ロード推進機構」は、”東日本大震災に関わる伝承活動・施設が永続的に行われ、次の大災害に向けてその教訓を伝え続けていけるための機構(システム)”で、産学官民が連携し、被災地と一体となって進めていくことが目的の組織です。代表の東北大学今村教授が代表となり現在、青森から岩手、、宮城、福島まで192ヶ所が「3.11伝承ロード」として登録、震災の教訓や防災を後世に伝えていくために活動に取り組んでいます。
施設のネットワーク化で、震災ツーリズムや防災教育ツーリズムも今後は視野に入れ、また語り部の研修や育成の支援を考え、東日本大震災から10年の今、3.11に何があったか改めて考える発信の場として大きな役割を果たしていきます。

2020年もどうぞよろしくお願いいたします。

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