7月20日(月)放送分

東松島市 清水畳店
佐々木 淳吾アナウンサー 取材リポート

JR仙石線矢本駅周辺で昭和14年に創業した「清水畳店」。
現在店を切り盛りする清水好和さんはこの店の三代目。東日
本大震災後、東松島市ならではの「あるもの」を使い、畳や
グッズを制作しています。それは航空自衛隊松島基地所属の
曲技飛行チーム「ブルーインパルス」を縁のデザインに用い
た畳。畳の新たな需要を掘り起こすために考えました。
畳店を継ぎ、震災を乗り越える中「やってみなければ物事は
わからない」と心境の変化を常に抱えて来た清水さんにとっ
て「ブルーインパルス畳」は東松島市という街を新たに知る
きっかけになりました。畳の存在を知ったブルーインパルス
ファンが工場を見学したり遠く沖縄県から注文が入ったり…
今では畳の縁をユーザーの近くの畳店に販売する形で国内の
流通開拓に成功。他のブルーインパルスグッズを含め店の売
り上げの3割を占めるようになりました。こうした経験を通
して清水さんは他の東松島市の魅力を新たに発見していこう
と日々歩みを続けています。「ブルーインパルス畳」は今、
東松島市内の復興住宅や公民館、航空自衛隊の官舎などにも
使われています。
新型コロナウイルス感染拡大の影響もありますが、新たなグ
ッズの開発や通販サイトを充実し、この状況を乗り越えよう
としています。

名取市 震災復興伝承館
古野 真也アナウンサー 取材リポート

名取市閖上に5月30日にオープンした「震災復興伝承館」。
平屋建てで学校の教室よりふた回りの大きさです。入場は無
料で後世に震災の記憶を継承していくために建てられました。
展示は「ジオラマ」「パネル」「映像」の3つに分かれいま
す。ジオラマは名取川河口から2キロ内陸までの震災前の閖
上地区を再現。実際にどの家がどこにあったかなど細部にわ
たり作り込まれています。パネルは「復興の歩み」を中心に
構成。そして、洪水が起きた時の体験コーナーも設けられて
います。映像はこれまでとこれからの閖上について知ること
が出来る内容となっています。震災で亡くなられた方々に思
いを寄せながら、風化を食い止め次の世代に伝えていく…世
代を超えて防災意識を改めて認識し、より高めていくための
施設として、数多くの人達に訪れてもらえればと思います。

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