10月26日(月)放送分


石巻市北上町
WE ARE ONE北上 コミュニティナース
藤沢 智子アナウンサー 取材リポート

以前もこの番組内でご紹介した、石巻市の北上地区で地域再生のために住民の女性を中心に活動している「WE ARE ONE北上」という団体が取り組む「コミュニティナース」の活動について取材しました。
「コミュニティナース」とは、医療機関や訪問看護に従事する看護師とは違い、地域の中で住民と交流し寄り添いながら、その専門性や知識を生かして活動するナース、医療人材です。
WE ARE ONE北上の代表・佐藤尚美さんは、コミュニティナースについて、初めは地域の住民の方々が元気でい続けるために取り組み始めました。健康医療だけでなく、社会性もしっかりと持ち続けてもらえるように、街の保健士さんのような、気軽に話をできる存在を目指しました。
実際に地域おこし協力隊の募集によってコミュニティナースとなった方の中には、大分県出身の女性・平野亜紀さんもいらっしゃいます。平野さんはそれまで九州以外で働いたことはありませんでしたが、北上地区の人柄に惹かれたとお話しされていました。出会いから出会いが生まれた瞬間なのだと思いました。
コミュニティナースの仕事には正解はありません。平野さんはコミュニティナースとしての地域への関わり方を自分なりに考え、現在では一対一の個別で関わる在り方を大切にしています。その中でも特に、地域の中での気づきを共有し、住民の方へのサポートをしていきたいということです。
また、身近な人には言えない話を聞く役割としてもWE ARE ONE北上を知ってもらいたいといいます。支える側・支えられる側の区別をなくし、地域のつながりを可視化することを目的とされています。
お年寄りの生活スタイルが変化していく中で、社会性を担保することは行政では限りがあるため、事業化していかなければいけませんが、継続的な活動を維持するため、経済的にどのように支えていくかが課題です。限られた時間の中での、平野さんのこれからの活動に注目していきたいと思います。

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