4月22日(月)放送分

・JNN三陸支局 重富裕昭記者

存続を模索する仮設商店街の合同イベントについて

・山元町 阿部和泉さん 取材リポート

リポート:粟津ちひろアナウンサー

生まれも育ちも山元町坂元地区の阿部和泉さん。震災時、自宅の目の前まで津波が来たが、幸い大きな被害がなく家族も無事でした。現在、地元のために何かできないかと、県内の被災した学校にオリジナルTシャツを贈るボランティア活動を行っています。阿部さんがボランティア活動を始めたのは、津波で亡くなった中学校時代の先輩の存在が理由です。多い時は週に2~3回、食事をごちそうしてくれた先輩。何十年もお世話になった先輩の姿を思い出して、阿部さんは活動を始めました。
阿部さんは何故Tシャツ支援という活動をしているのか。被災した中浜小学校が坂元小学校と合同になり、運動会で着る運動着がないという声を聞いたからです。Tシャツなら皆が着てくれるのでは、また、運動着としてだけでなく様々な場面で使えるのでは、と阿部さんは考え、震災から1~2週間後にはオリジナルデザインを考え始めました。
阿部さんは完成したTシャツをまずは販売。その売り上げ、収益金で被災した学校にTシャツを贈ることができました。最初にTシャツを贈ったのは中浜小学校。阿部さんは直接届けに行ったそうです。授業もあってなかなか顔を合わせられないが、子供たちが笑顔になってくれると嬉しいし、後でTシャツを着ている写真を送ってくれる子もいる、と話してくれました。
現在、1500枚以上のTシャツを販売し、贈った学校は15を超えます。1人でも多くの子供に同じTシャツを着て欲しい、と阿部さん。現在も活動は続いています。興味のある方は、0223-35-6518、岩沼のダイヤログまでお願いします。

・大崎市岩出山 旧有備館 取材リポート

リポート:飯野雅人子アナウンサー

2008年の岩手宮城内陸地震と一昨年の東日本大震災で倒壊してしまった大崎市岩出山の旧有備館。今はどのような状況なのか、有備館を管理する大崎市教育委員会文化財課の中村一彦さんに話を伺いました。
園内に被災前と被災後の写真が展示してあり、様子を知ることが出来ます。主屋は1階部分がつぶれて萱葺き屋根に押しつぶれたような形になり、震災後約1年はそのままの状態。去年の3~6月に解体作業が行われ、今は跡形もない状態になっています。一方、隣接する付属屋は半解体。柱を残して、萱葺き屋根と土壁の撤去を行いました。その後、復旧工事の日程も決まり、スタッフ一同は一安心とのことです。
主屋はないものの、日本庭園は震災前と変わらず、散策すると四季折々の景色を楽しむことが出来ます。震災後、来館者の減少が心配されましたが、沿岸部から鳴子に避難した方達が来てくれたりと、多くの方が足を運んでくれています。現在は庭園の修復工事も終わり、全面開放も実施しています。
今度の日曜日(4/28)には「春の有備館コンサート」が開催されます。アーティストを招いてのコンサート、地元中学校弦楽部の演奏など、音楽と共に春の有備館を楽しむことが出来ます。コンサートは午後2時から。同時に午前10時から午後2時までお茶会が、園内のライトアップが午後8時まで行われます。ゴールデンウィークのお出かけに是非どうぞ。

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