4月29日(月)放送分

・気仙沼市 大川さくら祭り 取材リポート

リポート:粟津ちひろアナウンサー

昨日、気仙沼で大川さくら祭りが開催されました。今後、かさ上げ工事が行われるため河川敷の桜並木は伐採予定。そのため、さくら祭りは今年が最後。祭りの実行委員長、橋本恒宏さんに話を伺いました。
「大川にゴミが多く浮いていて困る」と釣り好きな方達が、桜の木を植えることで皆が川を綺麗にするきっかけとなればと思い、桜を植え始めたのが数十年前。以来、地元の人たちは桜と親しんできました。2011年の震災で波をかぶり、ガレキに埋もれても健気に花を咲かせた桜たち。かさ上げ工事に伴う堤防建設のため全て伐採されてしまいますが、現存する桜の中から移植可能な7本を選んで、「震災に耐えた桜」として新堤防建設後に移植されることになりました。
また新たな桜並木を作って、そこに協力してくれた人たちの名前を表札に出来たら、と橋本さんは想いを語ってくれました。

・石巻市 石ノ森萬画館 取材リポート

リポート:飯野雅人アナウンサー

石巻市のシンボルとも言える石ノ森萬画館。今回の津波で大きな被害を受けました。当時の様子を、スタッフの大森さんに聞きました。
津波が引いた後、40人ほどが萬画館へ避難してきました。中には子供さんを含む家族連れの姿も。館内にはイベント用のローソクがあり、灯りと暖を取ることができました。また、館内にはマンガが多くあったので、子供さんには喜んでもらいました。
その後、萬画館は長期閉館を余儀なくされましたが、2012年11月の期間限定オープンを経て、今年の3月23日、ついにリニューアルオープンを迎えました。本来であれば2011年に10周年を迎え、リニューアルする予定でしたが、とにかくお客さんの笑顔がとても嬉しかったと大森さんは話してくれました。
石巻に来ても良いのか分からないという市内、県外の人たちに、萬画館をきっかけにして一人でも多くの人に被災地へ目を向けてもらえたら。石ノ森章太郎先生もそう願っているはずです。

・石巻市 宮城県漁協十三浜支所 取材リポート

リポート:藤沢智子アナウンサー

先日、北上小学校へ取材に行った際に少し足を伸ばして十三浜まで行ってきました。北上川沿いの道路は整備が進み、ずいぶんと走りやすくなっていました。
十三浜ではワカメの養殖が震災後2年目のシーズンを迎えています。今年の出来などを漁協の佐藤清吾さんに伺いました。
十三浜のワカメは海水と北上川の淡水がうまく混じり合って上質なものになるが、今年は取材日の直前に大雨が降って水温が下がったため、影響が出てしまったとのことでした。それでも漁業は他の産業と比べて比較的早く復活することが出来たと佐藤さんは話してくれました。
そして、ここにも高台移転の問題があります。目当ての土地があって、地権者もそのつもりでいるにもかかわらず、行政が動いてくれず、住民たちが先を見ることが出来ない。せめてこの場所に移れる、という目処だけでも行政に示してほしい。そのあたりの不満も佐藤さんは合わせて話してくれました。

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