1月28日放送分

塩釜市 シーフーズあかま 赤間俊介さん
増子華子アナウンサー取材リポート

みなさん、わかめはお好きですか?わかめの旬というと3,4月頃のイメージがありますが、塩釜では全国で最も早い12月から収穫されます。
今回は塩釜のワカメ漁師 赤間俊介さん(35)を取材しました。
ワカメ漁は塩釜港の東端にある漁場で行われ、その風景は七ヶ浜まで畑のように続いています。
赤間さんは、震災当日朝9時くらいまでワカメ漁に出かけていました。朝9時に漁から戻り、当時まだあった工場で加工、配送、物流の仕事に従事していました。午後2時46分の大震災で海には近づけず翌朝海岸へ向かいましたが、船は流され工場は半壊、そこには現実離れした風景が広がっていました。
すぐには漁業を再開することができず、その後、かっこいい、稼げる、革新的な漁師をつくろうと若手漁師とともに2013年に「フィッシャーマンジャパン」を立ち上げます。そして2016年には「フィッシャーマンズリーグ」という水産業をPRする団体へ進化させ、三陸というブランドを世界に発信することを目的に活動を大きく展開します。今も都内で食育活動や海外への輸出などを手掛けています。
水産業の六次化産業は、生産から販売まで共同で行う地域単位の活動です。人と人とのつながりを大事に、今後も地域の方々とパートナーシップを強めていきたいと話してくれました。

インドネシアスンダ海峡津波について 東北大学災害科学国際研究所所長 今村文彦さん
根本宜彦アナウンサー取材リポート

インドネシア中部とジャワ島とスマトラ島の間のスンダ海峡で発生した津波から1カ月経過しました。現地調査を行った今村教授が、山の一部が大きく崩れて海に落ちた「山体崩壊」の状況について解説してくれました。
発生した津波はスピードが速く、瞬間的な破壊力が大きかったため、ジャワ島側とスマトラ島側の沿岸部で建物被害が大きく報告がありました。局所的に津波が大きく遡上した場所は、津波の高さが13m(ビル3階相当)あったそうです。
インドネシアの火山活動によって起こった山体崩壊は、噴火により110m下がって標高が噴火前の3分の1になりました。エネルギーは小さい規模でしたが部分的に集中しているため被害が大きくなったと考えられます。
住民にとっては何の前触れもない突然の山体崩壊による津波は、警報を出すには難しく、当時津波警報は出なかったとみられています。通常の地震による津波に関してはある程度警報が出ますが、それ以外は大変難しく、津波の発生をいち早くとらえて沿岸部に伝えるとなるとリアルタイムでの監視、観測体制が求められます。インドネシアの火山活動は小康状態ですが、海のそばで異変を感じたら高台などより高いところへ移動することが重要になってきます。中長期的に対応をどうするか、早く監視体制を整えることが重要だといえます。

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