Archive for 2018年8月27日

8月27日(月)放送

名取市閖上港朝市に新店舗福島から「復興ワインバー カミヤファクトリー」
安藤理紗アナウンサーリポート

名取市閖上港朝市に6月オープンした「復興ワインバーカミヤファクトリー」の相澤俊一さんにお話を伺いました。オープン当初は、国産のグラスワインをメインにおつまみなどを販売していたカミヤファクトリーですが、現在は、ノンアルコールカクテルなど閖上の車で訪れるお客さん向けに提供し、メニュー作りを行っています。
福島でトラック部品製造業「神谷製作所」を経営している相沢さんは、福島市のワイン人気店を経営していたオーナーの宇津木さん(震災後閉店)との出会いからこの店舗の経営をはじめました。福島県の復興を掲げ、県外にお店を出店している民間の力、ひとりだけで商売をしている人はいないため、この経営に力を注いでいます。

震災から9日後に救助された青年の今 阿部 任さん
後藤舜アナウンサー取材リポート

7年前、東日本大震災発生から9日後に石巻市で16歳の男子高校生と80歳の祖母が救助されたというニュースを覚えている人もいるかと思いますが、その男子高校生が今、語り部として活躍しています。
寒さからの左足の凍傷(壊死寸前)、食料不足など本当に9日間はつらい時間だった話す阿部さんは今年23歳です。
大学を卒業した後に阿部さんは「石ノ森萬画館」に就職しましたが、就業中は震災当時の経験が阿部さんにとってつらいものであり、これまで語れずにいました。しかし今年に入り公益社団法人「みらいサポート石巻」の紳士の聞き取り調査に協力したことをきっかけに気持ちが一転し、自分が家に閉じ込められ、生き延びた経験を震災伝承に生かそうと思いました。
【若い世代こそ、震災を語り記憶をつなぐ責任がある】という信念のもとに、自らの体験を話す中で、「震災を自分自身のことのように受け止めてほしい」と語り部として活躍しています。
今後も、震災を知らない世代にも自分自身の経験を知ってもらい、今後起こりうるかもしれない災害の教訓として“奇跡の生還”ではない、失敗談として聞いてほしいと思っているそうです。

8月20日(月)放送

気仙沼市 民宿「唐桑御殿つなかん」菅野一代さん
古野真也アナウンサー取材リポート

22歳で唐桑の漁師宇野家に嫁いできた一代さんは、海の養殖の仕事をしながら3人の子供を育てました。今は民宿のおかみさんですが、もともとは民宿を生業としていなく、震災後に民宿「唐桑御殿つなかん」をはじめました。
震災時、唐桑にあった自宅は全壊、養殖業の船や設備はながされてしまい避難所での生活が長く続きました。そして津波にのまれた自宅を学生ボランティアに開放し始め、半年間で1,000人を超える学生たちが寝泊まりをしました。その経験が民宿つなかんをはじめるきっかけでした。
その後一代さんのご家族は2012年の冬、養殖業を再開しその同時期に被災した自宅を回収し民宿つなかんを開業します。しかし、2017年にわかめ漁に出かけた船が転覆し、長女が亡くなり、一代さんの旦那さんと三女の旦那さんが行方不明となりました。これをきかっけに養殖業を廃業することを決意します。大切な3人を亡くしたことで、自身の人生を見つめなおすこととなりました。
事故から4か月がたった時、たくさんの学生ボランティアだった子たちが集まってくれ「唐桑御殿つなかん」は再開、新しいスタートを切っています。つらいことだけではない、実家のような場所になれるような民宿を目指し、日々仕事に励んでいます。

「すずめ農園」鴇田美穂さん
伊藤晋平アナウンサー取材リポート

青森で仕事をしていた鴇田さんは社会人2年目が終わろうとしていた時期に、東日本大震災に遭遇しました。震災直後は実家の仙台に帰ることを決め、兼業農家をしていた自宅に戻り、【自然栽培】で農業を行うことを決意します。
社会人経験の中、食事の大切さに気付いた鴇田さんでしたが、実際に自然栽培で農作業をしてみて感じたことは、その手法での栽培が大変難しく、自分だけではわからないことが多い、ということです。しかし、仲間からのアドバイスや講演会に参加するなどして改善を重ね、現在は、里山の大事さ、そこで生きている生物など詳しく環境について勉強したり、さまざまなイベントを主催したりなどの活動も行うまでとなりました。
今後は、食と農にプラスして、鍼灸師の資格を取った実績を加え「医+食+農」ですずめ農園を活性化していきたいそうです。「楽しみながら自然栽培」するという心がけも忘れずに、今後も前進していきます。

8月6日(月)放送

気仙沼市 菓子舗サイトウ 斉藤 博さん
古野真也アナウンサー

気仙沼市にある洋菓子店「菓子舗サイトウ」の店主、斉藤 博さんにお話を伺いました。
気仙沼高校卒業後、仙台で5年修業を積みその後23歳の時に気仙沼に戻って父親が経営していた菓子店を継ぎました。現在、2代目店主として現役で仕事をされています。
気仙沼小学校の坂の下にあった場所から2010年11月に南町夢通り商店街に移転し、地域の方々の買い物のため、フェリー乗り場利用者の方々にも利用してもらえる場所への新築移転でした。しかし東日本大震災で被災し、借金を抱えてしまいました。
その後、ボランティアの方々の懸命な姿や、再開の支援をしてくれた仙台市内のお菓子屋さんなどいろいろな力によって、旧市立病院「たなかイキイキ商店街」に工場を構え、南町復興商店街での営業を経て、2017年5月に半世紀続く「菓子舗サイトウ」の新店舗を再開させます。
新店舗の場所は、気仙沼湾横断峡、気仙沼ICに位置します。今後も気仙沼市の復興と発展のために尽力して行きたいと話してくれました。

女川水産業体験館 あがいんステーション 阿部真知子さん
電話リポート

夏休みの女川は、家族連れでにぎわっています。先週は獅子ふり披露会や映画上映会などイベントがあり、町民そして観光客の皆さんが大いに盛り上がりました。町民の皆さんにとっても大事な故郷のおまつりです。
さてこのおまつりで使う獅子頭、震災後津波で流されていて行方不明になっていたものでした。しかし拾得物として大事に保管していた方が、女川に届けてくれて今年7年ぶりに獅子頭が持ち主のもとに戻りました。震災7年経った今、この獅子頭が戻ったことが町民にとってうれしい話題でした。
またこれまで仮設住宅に住んでいらっしゃった方々も、公営住宅や自立再建された方が多くなり、家族を迎えて女川で過ごす「初めてのお盆」を迎える方も多くなったそうです。うれしいですね。

<<今後のイベント情報>>
・お盆だよ、全員集合
 日時 平成30年8月11日から9日間
 場所 女川ハマテラス

きぼうのかね商店街にあった、「カフェごはんセボラ」が女川町浦宿浜字十二神に新店舗を移転オープンしたこともうれしいですね。
・Cafe ごはん「Cebolla-セボラ」
 住所 女川町浦宿浜字十二神60−3
 電話 090-7936-4439