Archive for 2021年2月22日

2月22日(月)放送分

仙台市宮城野区 株式会社丸山運送代表取締役 三浦一夫さん
藤沢智子アナウンサー 取材リポート

仙台市宮城野区の仙台湾に隣接したエリアに本社を構える、株式会社丸山運送の三浦一夫代表取締役にお話しを伺いました。丸山運送は本社のほか、国内5カ所、そして上海にも拠点を置き、輸送、倉庫、輸出入通関を中心に総合物流事業を展開しています。
東日本大震災発生当時、来客対応をしていた三浦さんでしたが、とっさの判断で持ち出したMCA無線機が唯一の通信手段として機能し、各拠点との連絡網となり、社員の安否確認二も役立ちました。また、全国に拠点があったため、リアルタイムで変化する情報は入ってきたといいます。
はじめは本当に津波が来るのか疑問に思っていたという三浦さん。しかし津波は突然、真っ黒な壁となって迫ってきました。とにかく音が大きく、駐車場の4階にいたにも関わらず足まで水が来たので、死を覚悟したといいます。駐車場は吹きさらしだったので、止まっていた車の中で暖をとりました。
三浦さんは、社員の安否や車両の流出先が確認できると、スピード感を大切に、営業再開へと行動します。その時、社員には「再建するから心配するな」と言い、指揮を執りました。三浦さんの言葉に社員の顔つきも変わり、チームワークが高まりました。ここで培ったチームワークは現在でも生かされており、生産性が高まったといいます。
この東日本大震災を経験したことで、会社の進む方向性が見えた、と三浦さん。自然の力の前ではどうしようもできませんが、社員の力をあわせれば何でもできる、そう話していた三浦さん、そして丸山運送に大きな力を感じました。