Archive for 2022年7月25日

7月25日(月)放送分

七ヶ浜町 あずきの庭 中澤友美さん
野口美和アナウンサー 取材リポート

七ヶ浜町東宮浜小友地区にはアクティビティを体験できる施設「あずきの庭」がある。オーナーの中澤友美さんは生まれも育ちも小友地区。仕事で10年ほど七ヶ浜を離れていたが、結婚を機に戻った。海が身近にある環境の良さに魅力を感じたそう。4年前に浅瀬が多い松島湾の地形を生かしたアクティビティ施設を運営している。中澤さんが幼少期に海で遊んでいたように、海に親しむきっかけを作りたかった。「あずきの庭」をオープンするに至った理由はもうひとつ。東日本大震災で津波に飲み込まれた小友地区。幼いころに楽しい思い出を作ってくれた海へのイメージは大きく変わってしまった。中澤さんがいとこのお子様を海に行こうと誘った時の「怖い」の一言が胸に刺さった。「海と友に」を理念に、海に賑わいを戻せるきっかけづくりをしようと決心。
「あずきの庭」では、SUPが体験できる。のんびり松島湾を見てもらうのにぴったりだと思ったそう。
長く飼っていた茶寅の猫「あずき」が「あずきの庭」の由来。あずきは2019年の春に旅立ってしまったが、今はスタッフ猫2匹が出迎えてくれる。中澤さんは海に対するイメージを変え、海が楽しいと思ってもらえるようにとプランを練っている。

女川みらい創造 阿部真知子さん
藤沢智子アナウンサー 電話インタビュー

女川町では24日に震災以降中止されていた「おながわみなと祭り」が12年ぶりに開催された。海岸広場での初めての大型イベントで、19000人の人出があった。海上獅子舞には10団体が参加。町内のこどもも大人も目を輝かせ、見たことのない表情を見せた。小学生の鼓笛隊、中学生の吹奏楽、キッズダンスも練習の成果を発揮した。夜は4000発の花火があがった。久しぶりの、まさに熱い1日となった。

7月11日(月)放送分

陸上自衛隊多賀城駐屯地広報室 大内貞昭さん
藤沢智子アナウンサー 電話インタビュー

先週に引き続き、陸上自衛隊多賀城駐屯地広報室の大内さんにインタビュー。
水がひいた後の多賀城市は、足の踏み場もないほど散乱し、変わり果てた姿だった。物資の供給のためには道路の確保が必要だった。人がいないか目視で確認をして歩き進めた。3~4日ほどかけ確認した後、重機で道路を拡張し、車が通れるようにした。不眠不休の作業だった。電話も不通で、隊員は家族と連絡が取れていない状態。大内さんは、奥様が乗っていた車種を見つける度に不安になった。
現在、1時間以内に救助の体制を整えられるよう訓練をしている。「ああすればよかった」の後悔はいまだにある。震災を経験していない隊員にも、駐屯地にある資料館でパネル、ビデオを通して語り継いでいる。震災での自衛隊の活動を見て入隊した隊員もいる。そして震災を知らない隊員もおり、被災地域に行き、当時の状況を説明しながら危険な箇所を教えている。
震災で自衛隊の組織力を改めて感じた大内さん。もし、他の地域で災害があったならばすぐに向かって恩返しをしたいと語った。

7月4日(月)放送分

陸上自衛隊多賀城駐屯地広報室 大内貞昭さん
藤沢智子アナウンサー 電話インタビュー

東日本大震災では、最も多い時で10万人を超える自衛隊の隊員が、被災地で様々な活動に携わった。被災地・多賀城にある、陸上自衛隊多賀城駐屯地も津波の被害を受けながらも、地震発生後から救助活動を始めた。現在は広報室の大内貞昭さんも、当時現場で救助活動に携わった隊員の一人。
現在、駐屯地にいるのは約1300人。東日本大震災当時にいた人は5~6割ほど。
地震発生時、書類の整理をしていた大内さん。作業していた建物が崩れたほどの大きな揺れだった。ハザードマップでは駐屯地まで津波は来ないと想定されていたが、敷地の3分の1が浸水。出動のための車も浸水の影響で使用できなくなった。津波が落ち着いたのは日が落ちた17時半頃で、ゴムボートで救助活動を開始した。停電で真っ暗の中、救助を求める声を頼りに救助活動を行った。

来週も引き続き大内さんのインタビューを放送。