Archive for 2023年4月10日

4月10日(月)放送分

東北大学災害科学国際研究所 遠田晋次教授
根本宣彦アナウンサー 取材リポート

トルコ・シリア地震の発生から今月6日で2か月。トルコ・シリア両国の死者は5万7000人以上、被災地では約250万人がテントなどの一時避難先に身を寄せている。トルコは日本と同じように地震国と言われている。日本と異なり、今回のトルコ・シリア地震は、プレートの境界が陸上にあった。M7.8と、内陸の地震としては最大級。その後M7.5の地震が発生。この二つの地震の範囲は東北6県くらいと、非常に広大な範囲。構造物がそのままガシャンと崩れる「パンケーキクラッシュ」という現象も起きた。日本でも、断層が相互に影響しあって大きな自信になるようなケース、後発地震になるようなケースを見据えた評価が重要になってくる。
直下型地震にも、家具の固定と非難用具の備えが必要である。自分が住む地域や職場の周辺が、どのくらい揺れやすいところで、近くに断層があるのかなど、事前に調べておくことが重要だと遠田教授は指摘する。政府の地震調査研究推進本部のホームページなどで調べることができる。

仙台市防災減災アドバイザー 早坂政人さん
根本宣彦アナウンサー インタビュー

この春、宮城、仙台に移り住んだ方、一人暮らしを始めた方への防災上の注意点について、新たに仙台市防災減災アドバイザーに就任した、早坂政人さんうかがった。宮城県は自然豊かで穏やかな気候で暮らしやすい反面、地震や大雨災害のリスクがある。大切なのは、自然災害のリスクを知ったうえで、それに応じた対策をすること。地震や大雨で被害が起こりそうな場所はハザードマップで知ることができる。市町村の窓口、ホームページでご確認を。そして、引っ越しや部屋の模様替えは家具の転倒防止を確認する機会。最初に対策してほしいのは寝室やベッドの周辺。落ちてくるもの、倒れてくる家具がないか見渡してみてください。また、備蓄品として、一週間を目安に備蓄食料を用意したい。普段食べているものを少し多めに購入し、食べた分だけ補充する循環備蓄ローリングストックがおすすめ。災害でライフラインが停止した時のことも考えて、カセットコンロや非常用バッテリーなどのご用意もお忘れなく。

4月3日(月)放送分

シアターキネマティカ 矢口龍太さん、阿部拓郎さん
守屋周アナウンサー 取材リポート

2022年8月5日、石巻市に劇場型複合エンタメ施設のシアターキネマティカがオープンした。石巻劇場芸術協会代表の矢口龍太さん、副代表の阿部拓郎さんが中心となって完成させた。石巻出身で街づくりや移住を支援する仕事をしている。シアターキネマティカは、お洒落なカフェの奥に劇場があり、大きい映画館で観られない映画、石巻を舞台にした映画を上映している。農業の団体とコラボレーションし、農業の映画を上映した後、石巻市内の農作物を販売するイベントも行ったこともある。
この場所、元々は清野布団店。手作りでリノベーションを進めた。二人が中心となり、少数精鋭のプロの方、地元の方の力を借りながらの作業。8月5日にオープンするため、睡眠時間も削った。その日は、隣にあった日活パール劇場館長の清野さんの命日。捨てられそうなネオン看板を預かり、館長の思いに感銘を受けた二人は、8月5日にオープンをあわせた。今後、いただいた恩は質の良いエンタメを提供することで返したい、と語る。