Archive for 2023年11月27日

11月27日(月)放送分

tbc気象台 伊藤諒予報士
根本宣彦アナウンサー インタビュー

北海道沖や三陸沖でM7以上の地震が発生した場合、そのあとにより大きな地震が起きる可能性があるとして、政府は去年12月から注意を呼び掛ける「北海道・三陸沖後発地震注意情報」の運用を始めた。日本海溝、千島海溝でM7以上の地震が発生した場合、「後発地震注意情報」が発表される。発表されたら、一週間程度は普段の社会経済活動を継続したうえで、地震への備えの再確認、揺れを感じたらすぐに避難できる態勢をを準備してほしい。
・家具の固定や食糧などの備蓄、ライフラインが停止することへの備え
・緊急のお知らせを聞き逃さないよう、ラジオや携帯電話から情報を得られる態勢
・損壊した建物、ブロック塀、崖、傾斜地に近寄らないこと
そのほか、すぐに避難できる体制での就寝、非常持ち出し品を持ち歩くなどいつでも避難ができるよう準備しておくとよい。

東京都 ふっくら布ぞうりの会 代表・工藤賀子さん
藤沢智子アナウンサー 電話インタビュー

東日本大震災をきっかけに活動を始めた「ふっくら布ぞうりの会」がある。現在は、南三陸、石巻、気仙沼にチームがあり、現在は首都圏にも活動を広げている。
「ふっくら布ぞうりの会」について、一般社団法人あゆみ代表理事の工藤賀子さんに電話インタビュー。「ふっくら布ぞうりの会」の活動は2011年秋に、仮設住宅でのコミュニティ作り、いきがい作り、経済的支援を目的に始まった。手仕事で「色がいいね」などの話題で仲良くなりやすいそう。ぞうりはは作り手の個性があふれる1点物。つくられたものは販売されていて購入できる。
今年は新たにアップサイクル事業がスタート。今治のタオルメーカーからタオルの捨て耳を使って布ぞうりに仕上げていく。タオルを作るときには両端をカットして縫うため、カットした部分は廃棄されているそう。肌触りが気持ちよいとか…!ほかにも世の中の捨てられている素材を使って布ぞうりに生まれ変わらせたいと話す。

11月20日(月)放送分

なとり夏まつり 灯篭流し 格井直光さん
守屋周アナウンサー 取材リポート

8月12日に名取市閖上で開催された「なとり夏まつり」で灯篭流しが13年ぶりに復活した。大正時代に始まったお祭りで、大漁旗を船に飾り付けた海上パレードなど港町ならではの催しでにぎわった。その後「なとり夏まつり」に変わり、催しは各地に分散、花火は閖上で打ち上げられるようになった。東日本大震災で閖上は甚大な被害を受け、花火の打ち上げはられない年が続いた。去年は1万発の花火が夜空を彩った。そして今年は13年ぶりに灯篭流しが復活。閖上で生まれ育ち、長く閖上の街やまつりを見届けてきた格井直光さんは、ずっと灯篭流しの復活を願っていた。待ち望んだ灯篭流しについて、格井さんさんは震災前のイメージとは異なるそう。震災前のまつりの様子を知っている人が少なくなったことが原因なのではと話した。

東北大学災害科学国際研究所 今村文彦教授
根本宣彦アナウンサー 取材リポート

今年8月、宮城県は大地震の被害を分析する第5次地震被害想定調査の報告書をまとめた。東日本大震災発生時の津波は、海面が少し低い状況だった。今後発災する際、時間帯によっては海面が高い状況にある可能性がある。その場合は防潮堤を越えると想定され、避難が必要となる。複合災害についてもどのような対応ができるのか考えてほしいと今村教授は話す。第5次地震被害想定調査は宮城県のホームページでご確認ください。

11月13日(月)放送分

アクターディレクトライター 高山広さん

宮城県生まれの高山広さんは俳優、劇作家、演出家として活躍中。1992年に始めた自作自演の数本立ての短編集「高山広のおキモチ大図鑑」ヒット、東日本大震災を機に復興支援お手伝い公演「劇励」を立ち上げた。高山さんが2013年3月の初演から大切に演じてきたお芝居の一つ、「さくらばぁちゃんのいる街」が絵本になった。カラスと流された老桜の物語。絵も文も自身で手掛けた。出版記念公園ツアーが11月11日を皮切りに各地で上演される。

11月6日(月)放送分

国境なき劇団 野々下孝さん
大久保悠アナウンサー 取材リポート

演劇を通して震災から復興支援や演劇人同士の繋がり作りに取り組む、仙台シアターラボ主宰の野々下孝さんにインタビュー。野々下さんは大学入学後に演劇に出会い、卒業後も演劇に取り組み、2010年に仙台シアターラボを旗揚げ。2011年7月の劇団旗揚げ公演に向けて劇団のメンバーとけいこを重ねていたときに、東日本大震災が発生した。震災発生から15日後、野々下さんをはじめとする仙台市内の演劇人が劇団の枠を超えて集まり、支援に向けて動き出した。阪神淡路大震災を経験した関西の劇団のメンバーから阪神淡路大震災からどのような支援活動を演劇の分野でしてきたか、これまでの経験談などを聞き、参考にしながらできたのが、仙台の演劇人同士で生まれた団体が「ARCT(アルクト)」だ。現在は20人ほどのメンバーが所属している。被災でストレスを抱えているこどもたちと関わりながら、見守ってきた野々下さん。2018年には、演劇人同士の繋がりや支援の輪を繋ぐ取り組み、「国境なき劇団」という全国的な団体が誕生した。その中で、「四十七士プロジェクト」を立ち上げ、47都道府県にネットワークを広げ、次に起こりうる災害に備える事前復興に取り組んでいる。
演劇で身につけたコミュニケーション能力で、保護者や先生とはまた別の大人としてこどもを見守り続けている野々下さん。今後は発災時、復興支援についての話を聴く会を継続して行いたいと語る。