Archive for 2023年8月14日

8月14日(月)放送分

南三陸町歌津 南三陸ハマーレ歌津 佐藤酒店・店主 佐藤裕さん
伊里前流灯会 実行委員長 三浦弘一さん
村上晴香アナウンサー 取材リポート

「南三陸ハマーレ歌津」は木造平屋の商店街で2017年にオープン。商店街の副会長を務める佐藤酒店の店主、佐藤裕さんにうかがった。
現在、ハマーレ歌津には飲食店や衣料品店など8つの店がある。佐藤酒店は「昼は酒屋、夜は飲み屋」をスローガンに営業。佐藤裕さんは4代目、約100年の歴史がある。東日本大震災発生当時、佐藤さんは高校2年生。自宅で一人で昼寝をしていたところ、揺れで目が覚めて、近所の住民と避難。入り前の地域の9割近くの家屋はすべて流された。
現在は商店街の副会長は務め、ハマーレ歌津のイベント企画に取り組んでいる。企画したイベントには地元の方や子どもたちが訪れて嬉しいと佐藤さんは話す。発災から12年が経ち、復興は進んでいると感じているそう。流された家屋や道路は作り直された。
そして今月20日、歌津地区で「伊里前流灯会」が開催される。灯篭流しの催しで、震災後13年ぶりに復活。実行委員長の三浦弘一さんは、震災で途切れてしまった催しが今回復活ということでほっとしていると話す。歌津では流灯会をやっているのは伊里前地区のみ。伊里前の方が小さいころからお盆に灯篭に火をともして海に流していた。お世話になった人たちへの供養や海への感謝の気持ちで漁業が栄えた町として、より栄えてくれればと語る。伊里前流灯は今月20日(日)に南三陸ハマーレ歌津の南側特設会場で開催。

石巻渡波 震災遺構門脇小学校 事業部 高橋正也さん
宮城県慶長使節船ミュージアム 鈴木志乃さん
守屋周アナウンサー 取材リポート

石巻市の宮城県慶長使節船ミュージアム、サン・ファン館は東日本大震災で被害を受け、復活したものの老朽化でサンファンバウティスタ号復号船の解体が決定。現在は休館している。7月15日から9月24日まで震災遺構門脇小学校で合同企画展が開催されている。
企画展では、サン・ファン館の被災から復興までの取り組みをパネルや被災資料を通して伝えるとともに、石巻で育まれた帆船文化を紹介している。40枚のパネルや80点の現物展示があり、修復作業を経て2013年11月に復活するまでの歩みもパネルで紹介している。企画展は9月24日(日)まで震災遺構門脇小学校、本校舎後ろの特別教室1回の企画展示室で開催中。
そしてサン・ファン館は令和6年度中のリニューアルオープンに向けて準備中。

8月7日(月)放送分

熊本県南阿蘇村 震災ミュージアム体験・展示施設「KIOKU」統括ディレクター久保尭之さん
玉置佑規アナウンサー 電話インタビュー

2016年4月14日、16日、熊本県熊本地方で震度7の揺れが28時間以内に2度発生。歴史上例を見ない大規模災害となった。先月15日、熊本県北東部にある南阿蘇村の震災遺構「旧東海大学阿蘇キャンパス」に新たに、震災ミュージアム体験・展示施設「KIOKU」がオープンした。「KIOKU」の統括ディレクターを務める久保尭之さんにインタビュー。施設には、発災当時の映像をまとめたシアターや、当時の写真、なぜ地震が起きたのかわかりやすくまとめられたジオラマ、土砂崩れに押し流されてしまった車などが展示されている。「KIOKU」の開館と合わせて、最後のインフラ復旧と言われていた南阿蘇鉄道も復旧し、ようやく復旧が一段落したと久保さんは話す。マイナスからゼロに戻ったところから、プラスに伸ばしていくという意味で、本格的な復興を進めていかなければいけないと語る。地震は日本で生きていくうえで絶対に避けては通れない。備えも含めて自然現象を災害に繋げないためにできることはなにか、自然とともに生きるためのヒントを考えてもらう場にしていきたいと話す。

東松島市 株式会社東松島観光物産公社 門間眞紀江さん
林田悟志アナウンサー 取材リポート

7月14日、東松島市の野蒜海水浴場が海開きした。昨年、震災発生後初めて12年ぶりに海開きしたが、新型コロナウイルスや天候不順もあって来場者は約2700人と震災前の1割未満だった。今年は行動制限のない夏休みということで、力が入る。運営する株式会社東松島観光物産公社の門間眞紀江さんにインタビュー。
震災発生直後、海水浴場は壊滅状態で希望が見えない状況だった。2011年4月に会社で招集がかかり、市役所の鳴瀬庁舎の観光課を間借りして仕事を再開。一番力を入れたのは遊覧船の再開だった。
今年5月に新型コロナウイルスが5類に移行して観光客は戻ってきたそう。
7月15日は雨により遊泳禁止にしたが、16日、17日は多くの人が訪れ賑わったと話す。今年は8月20日まで開設。