Archive for 2023年8月28日

8月28日(月)放送分

仙台市防災減災アドバイザー 早坂政人さん
根本宣彦アナウンサー インタビュー

9月1日は防災の日。関東大震災から100年になる。関東大震災がどのような地震だったのか、そして台風シーズンを迎え、台風への備えについて仙台市防災減災アドバイザーの早坂政人さんに話をうかがった。
関東大震災は神奈川県沖や千葉県南部沖の相模トラフで起きた海溝型の地震だった。人口が集中する首都圏が近いことから多岐にわたる被害を引き起こした。地震が発生した1923年当時、かまどや七輪を使っていた家庭が多く、火災の発生が非常に多かった。亡くなった方、行方不明者の数は10万人以上、そのうち9万人以上が焼死。この日、台風などが影響する複雑な気象条件の日で火災旋風が発生、さらには津波や土砂災害も引き起こした。当時すでにアメリカなどではラジオ放送が始まっていて、日本にもラジオがあれば情報の混乱や社会の混乱を防ぐのに役立ったのではないかと人々の願いから、2年後の1925年に日本からラジオ放送が始まった。現在はSNSで多くの情報を収集、発信できるようになったが、その反面デマに惑わされないように注意も必要である。
今月上旬には台風6号が発生し、沖縄本島や離島周辺では停電、断水、船の欠航、食料品の品薄が続いた。ろうそくが原因の火災が発生した事例もあるため、懐中電灯や電気式ランタンなど裸火を使わない明かりの備えをしてほしい。停電対策としてポータブル電源があると安心だという。そして食べ物の備蓄も大切である。少し多めに買い、食べた分だけ買い足しをする循環備蓄がおすすめ。避難するときは何を持って、どこに行くのかなど家族で話し合い、行動計画を決めておくとよい。

8月21日(月)放送分

秋田市 鳥天狗 甲野隆紀さん
藤沢智子アナウンサー 電話インタビュー

秋田県では7月14日から降り始めた雨によって、秋田市など気象庁が統計を取り始めてから24時間の降水量が最も多くなるなど記録的な豪雨になった。15日には河川の氾濫が相次ぎ、秋田市では下水道や水路から排出しきれない雨水があふれる「内水氾濫」が起きたとみられ、秋田市では中心部を含む広い範囲が冠水した。豪雨から1か月、浸水で被害を受けた秋田市の飲食店、秋田市中通の比内地鶏料理のお店「鳥天狗」の甲野隆紀さんにインタビュー。大雨が続いた15日は、1件予約が入っていたため営業。夕方6時にダムの放水の情報が入り、大雨が続いていたためお客さんも帰ることに。店の入り口は少し高くなっていたが、次第に水かさが増してきたため店はそのままに帰宅。翌日お店を確認すると、床上まで水が来ていた。周囲の店も同様で、扉も開かない状態で近所の人と協力をして泥かきをした。店の場所は秋田市の浸水想定区域には入っていなかった。
現在もお店は休業している。秋田では多くの建物が被災し、工務店のスケジュールが詰まっているため、お店再開の見通しはまだ立っていない。インターネットでは通信販売を行っている。ぜひ「鳥天狗 秋田」で検索してみては。

石巻市 石巻川開きまつり 大橋匠磨さん
増子華子アナウンサー 取材リポート

石巻市の夏の風物詩である「石巻川開きまつり」。今年100回目を迎え、4日から6日まで3日間開催。祭りの目玉行事の一つが、河村孫兵衛の名を冠した手漕ぎ船レース「孫兵衛船競漕」。旧北上川の550メートルのコースを舞台に、1チーム12人で船を漕ぎ、その速さを競う。石巻市出身の22歳の大橋匠磨さんは、チーム「石巻地区広域消防」に所属し、今年初出場。大橋さんが消防士を志したのは、小学4年生のときに発生した東日本大震災がきっかけ。
孫兵衛船競漕に使われる船も津波の被害を受けた。11隻あった船はすべて使えなくなり、レースは2年間中止に。全国からの支援で船をつくり、2013年には2隻で模擬レースを実施、翌年には完全復活を果たした。
「石巻地区広域消防」はレースで勝ちあがり、決勝へ進出。決勝は経験豊富なベテランメンバーで固めることになり、新人の大橋さんは応援に回ることに。結果は惜しくも2位。優勝は去年の覇者、富国工業。来年は決勝も出場できるように練習していきたいと大橋さんは意気込む。