Archive for イベント

10月24日(月)放送

東松島市 女性のための防災リーダー講座 
イコールネット仙台 宗方恵美子さん
リポート 林田悟志アナウンサー

 2003年発足の「イコールネット仙台」が、今月3日に東松島市で「女性のための防災リーダー養成講座」を開催しました。2011年の東日本大震災で避難を経験した女性たちやお年寄り、子どもが困難を抱えたこともあり、この会には注目が集まりました。
 午後2時46分に起こった地震は、男性の多くが外で働きに出ている時間。震災当日は被災者でもあり支援者として動き回ったのが女性だったということから、地域防災の担い手となる女性の人材を育成することが大変重要であることが再認識され、次に備えての意見交換の場にもなったようです。
 いままでは一般的に避難所を作ること、防災の話をするのは男性が多かった現状がありました。今回の講座は地域の中で今後に生かせる大変重要な情報が多く、参加した方からは「大変役に立った」の声がありました。
 今後に備えての現場での、目指す女性のリーダー像は、コミュニケーション能力、マネジメント能力、人と人を繋ぐ力など女性的な感覚、力が大きいということです。先頭に立って指示をする、というよりは場の状況をきちんと把握しコミュニケーションを上手にとり“人と人とをつなぐ”役割が重要になりそうです。

山元町 お弁当のきく邑 菊地博子さん
リポート 伊藤晋平アナウンサー

 山元町でお弁当屋を開いている菊地博子さん。震災後すぐに開始したお弁当屋さんは今も健在でオープンから5年の歳月が経ちました。山元町では沿岸部の復興が進み、きく邑も県道のかさ上げ工事で場所を移転する計画が上がっています。新店舗の場所は、道路を隔てた500m向かいの場所へ移動することになっています。しかし行く予定の場所も町道の道路拡張工事にあたり、どうなるかはっきりしない日々が続いています。
 博子さん自身は来年の2月3日頃には新店舗をオープンさせ、季節色のある恵方巻メニューをだしたい、と考えているということですが、新店舗での営業時期をはっきりできない状況が続いています。毎日お客さまが毎日お弁当を求めて足を運んでいるため、休んだり辞めたりはできない状況もあり、大変頭を悩めています。
 今後は行政の判断を待ちつつ今の場所での営業を続ける予定です。落ち着いて営業できる日を待ち望んで、きょうもお弁当をつくりお客さんを待っています。

10月3日(月)放送分

女川水産業体験館 あがいんステーション 阿部真知子さん
電話インタビュー

 女川ではサンマの水揚げが好調です。今日3隻で350tの水揚げ、明日も4隻入港予定です。あがいんステーションでもサンマとホタテのセット発送が人気です。
 週末(10/1,2)には、泉区のショッピングモールTapioでサンマの収穫祭イベントが行われました。今後も町内で行われるイベントには女川で水揚げされたサンマがお目見えします。10/8(土)に行われる『おながわまちなかカラオケ大会』で振舞われる予定です。
 最近の女川町には、平日も他県からの視察団体が訪れ、お客様が多く見られます。語り部として観光課の人々も大活躍しています。さらに町民にとっては嬉しいニュース!10/9(日)から災害公営住宅のカギの受け渡しが予定されています。

仙台市男女共同参画推進センター エルソーラ仙台 佐藤莉乃さん
スタジオゲスト

 5年前の東日本大震災時に女性たちが困ったことを取材し、まとめた事象をもとに「仙台版防災ワークショップ“みんなのための避難所作り”」が今年も行われています。
 多様性に配慮した避難所運営を今後に生かすため、ワークショップを開催しグループごとに話し合い、女性が抱える問題をどう解決していくかを考えるものです。具体的な事例を踏まえ今後の防災・減災に生かしていきます。また今後もエル・ソーラ仙台では「仙台版防災ワークショップ」を個人・団体問わず開催する予定です。お問い合わせはエル・ソーラ仙台管理事業課 TEL 022-268-8044 まで。
いままで行われた避難所運営についての話し合いをまとめたテキストは販売もされています。(1冊:500円)

3月14日(月)放送

山元町「イチゴワールド」橋元洋平さん
リポート:林 朝子アナウンサー

 山元町のイチゴ復活のため、それまで東京でIT企業を経営していた岩佐大輝さんと町の福祉施設で働いていた橋元洋平さんでGRA(農業生産法人株式会社)を設立。農業復興のモデル事業として国の補助を受け2012年5月にハウスが完成。養分管理などをすべてコンピューターで管理する「IT農業」として特産品のイチゴの復活を果たしました。
 震災から5年、橋元さんは自宅も職場も被災し農業経験のない中でイチゴ栽培を始めました。きっかけは「地域で働くみなさんに就労の場を提供したい」とのことでした。つらくてもつらくても同じ仲間と目標に向かって知識や経験を積み重ねここまで邁進しました。
 橋元さん達が主に栽培するいちごは“もういっこ”。初年度の生産は20tでしたが4シーズン目の今シーズンは60tの見込みです。「ミガキイチゴ」として知られ販路も拡大してきましたので知っている方も多いと思います。
 GRAは今後山元町から販売先を日本に限定せず、5年後を目標に海外での販路の拡大を狙っています。(既に香港とシンガポールには出荷しています!)
 地元の子ども達の生涯学習の場所となっている「イチゴワールド」、今後も地元が誇る産業として各方面に発信していきたいと思いを語ってくれました。これからの活躍が期待されます。

石巻鮎川浜 潮風商店 齋藤富嗣さん
生電話インタビュー:藤沢智子アナウンサー

 震災6年目に入った鮎川の今の様子は、護岸工事が7割位完成していますが高台への移転事業等住民は復興に遅れを感じているそうです。地域の皆さんも、地元での再建を断念し1,500人ほどの方が他地域へ生活の場を移しました。
 牡鹿半島といえば「わかめ」。今年は色合いも風味も香りも良い出来になりました。養殖事業などがうまく進むと港に活気があふれます。
 さて、鮎川にとって大事な観光名所“金華山”はまだまだ復興半ばですが現在年間15,000人が訪れ、不定期ではありますが小型船が発着しています。
 さて今月3月20日(日)に漁をする上でも陸の信仰でも大事な場所“金華山”が舞台となる「まるごと金華山歩(きんかさんぽ)」が開催されます。金華山観光推進プロジェクトが主体となって豊かな自然を体験できるこのツアー、みなさんも是非参加してみてはいかがでしょう。

※今回の募集は本日で閉め切りました。次回の参加をお待ちしております。

1月18日(月)放送

栗原市若柳 「若柳地織」千葉孝機業場取材リポート
リポート:伊藤晋平アナウンサーリポート

栗原市若柳で造られている宮城県の伝統工芸品といえば「若柳地織」。独特の色合いと縞の出し方に加え、1915年豊田左吉翁が発明した豊田式製鉄小幅動力織機(Y式)を利用。この織機ならではの風合い、肌さわりを持っていることで知られています。従来の製品は農作業着として広く利用されてきましたが現在はネクタイ、名刺入れなど多様化しています。この若柳地織を使っている千葉孝機業場3代目千葉孝順さんにお話を伺いました。
 地震がきても大丈夫と言われていた栗原市。しかし東日本大震災とその後の4月7日の余震で機業場は滅茶苦茶になってしまいました。その後店をたたもうかと考えましたが、親戚がいる気仙沼市を震災後訪れたところ、想像以上に何もなくなってしまった街を見て驚き「まだ自分には機業場が残っている、ここで辞めてしまってはだめだ」と大きく心を動かされ千葉孝機業場の再建に取り組むことになりました。その後、新聞記事を見た製造元の豊田から連絡を受け、再建協力を得ることとなりました。そして自らの製品に対する思いを新たにしたようです。今後も若柳地織で、地元栗原を表現してもっともっと貢献していきたいと考えています。

NPO法人「仙台傾聴の会」嶋脇ウタさん
リポート:林田悟志アナウンサーリポート

 NPO法人「仙台傾聴の会」は、震災後、仙台・名取・岩沼の3市の避難所で震災後被災者の話を聴く活動を始めました。現在も仮設住宅などで主に一人暮らしのお年寄りを相手に傾聴活動のボランティアを行っています。今回取材した箱塚桜団地(名取市)の仮設住宅はもともと閖上地区に住んでいた方が入居していて60~70歳代の方々がボランティアとして活躍されています。
 「聞くだけ」といっても決して簡単なことではありません。ボランティアを始めるに当たっては合計3回の講座を受ける必要があり、「否定してもいけない、アドバイスをしてもいけない、ただひたすら聞く」というルールがあります。嶋脇さんはこの活動の中で自分自身の成長も感じています。傾聴することで我慢強くなり、高齢の方々から聞く話が勉強になるとも話してくれました。今後、傾聴ボランティアは震災から時間が経過するにつれてますます重要になってくるため、被災された方々の「心の復興」のために更に必要性が増す仕事になりそうです。

6月1日(月)放送分

・スタジオゲスト ロンドン在住シンガー 鈴木ナオミさん
聞き手 藤沢智子アナウンサー

 鈴木ナオミさんはロンドン在住の歌手。イギリスでは最も知られた日本人の一人で、ヨーロッパを舞台にマルチタレントとしても活躍しています。震災から86日目に開催した「とっておきの音楽祭」に対してメッセージを寄せ、2011年9月に来仙。2012年からは音楽祭に出演するため帰国し精力的に活躍しています。
 今回、イギリスのミュージシャン達とコラボレーションで制作したロンドンと被災地を繋ぐみんなの歌「OUR SONG」。仙台市沿岸部の被災地岡田地区のみなさんの体験を綴ってもらい、その体験をもとに作詞。ジェフ・ベック、デビット・ボウイなどの音楽プロデューサーのアンディ・ライト氏が作曲して仙台の子供たちが合唱に参加した応援歌を作りました。
 この「OUR SONG」は、イギリス国会議事堂で行われた東日本大震災4周年メモリアルコンサートで披露され多くの報道機関が詰めかけました。(イギリス国会議事堂内で日本人による音楽演奏会が開催されたのは今回が初めて)
 「イギリスからの支援の声を伝えるメッセンジャー」としてご活躍中の鈴木ナオミさん。仙台では6/7(日)に行われる【とっておきの音楽祭】にご出演予定です。

【とっておきの音楽祭】
 ・2015年6月7日(日) 午前10時~午後5時まで
(出演日程)
 元鍛冶丁公演  午後2時~2時25分
 仙台市市民広場(フィナーレ)午後5時30分~午後7時(予定)

・お問い合わせ
 とっておきの音楽祭実行委員会SENDAI
 TEL 022-265-0980
 E-mail info@totteokino-ongakusai.jp